ギボシ端子で二股の作り方

入門・基本

概要

  • 車の中で電装設備を追加するためにACC、イルミネーション、常時電源を分岐して作りたいときがあると思います、手軽にやるにはエレクトロタップや二股になる端子を使う手があると思いますが、あまりおすすめしません
  • この記事では安価で手元にあるであろうギボシ端子だけで行う方法を解説します。

問題

エレクトロタップの問題

  • 線の接触面積が少ないので接触不良が起きる可能性があることと、電流容量が下がる可能性がある。
  • エレクトロタップ自体が場所を取る。ただでさえ狭い車の中を綺麗にしておくことは重要。
  • エレクトロタップを外すと配線の被覆が剥がれた状態になるので絶縁処理をする必要がある。
エーモン(amon) 配線コネクター(赤) DC12V110W以下/DC24V220W以下 50個入 1070
■配線コードの分岐に ■コードの切断や前もって被服をむくことなくプライヤーで簡単にコードに分岐や貫通タップを作ることができます。

二股ケーブルの問題

値段が高い!1個100円ぐらいします。

色(赤と黒)ごと、オスとメス、それぞれで用意しないといけないので予備部品がたくさん必要になる。

エーモン 電源分岐ハーネス(ギボシ端子タイプ) AV1.25sq 3個入 3350
■電源を分岐できる

二股端子の問題

  • オスとメスでそれぞれ必要になる。
FUJIX [ フジックス ] ギボシ分岐端子 50個 [ 品番 ] PT105
電線の分岐・接続に

ギボシを使ったスプライス圧着

ギボシ端子の圧着方法基本編で作った10cm程度の単なるオスとメスが付いたケーブルを使います。

既存の配線の一部の被覆を剥がすので、今回は手元にあったワイヤーストリッパーを使います。なければカッターを使って被覆を剥がします。

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高品質鋼製品で、ストリッパー、ワイヤーカット、簡易圧着、1ツールで三つの機能!

被覆を剥ぎます。できるだけバッテリー側に近い方の端子の方に作ります。

被覆を片側に寄せるだけでは、十分な裸の部分の幅が取れないので、もう1箇所からも剥がします。だいたい距離は5mmぐらいです。

下の写真のように右側に1回目の被覆切断部分を持ってくるようにする必要があります。逆にしてしまった場合は、工具がうまく被覆をつかめないので被覆が切れません。

被覆を切った後は、カッターで取り除きます。

オスのキボシ端子を1個取り出します。

真ん中で切断します。

切断した、右側の部分は不要です。

(左側の被覆に圧着する部分も切り捨ててしまって良いのですが、私は強度を出すために残しています)

別途用意した先を先ほど被覆を剥いた部分に絡み付けます。

切断したギボシの左側の部分で、線を接続した所に被るように付けます。

2箇所を圧着します。

接続部分の露出をカバーするために熱圧縮チューブを使います。

ちなみに、粗悪品ですと熱を入れてもあんまり収縮しません。

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今回は直径3mmのチューブを半分に切って使いました。本当はもっと小さいのを使いたいのですが、端子の部分を通過できる最低の大きさがこちらでした。

最初から熱圧縮チューブを通せる状態でしたら、通しておいたほうが良いです。

ライターで炙って収縮させます。

完成です。

完成図はこちら。

あえて分岐している線の長さを変えています。先の長さを同じにしてしまうと線を束ねたときに太くなってしまうからです。

端子の大きさの分だけオフセットして作っています。

今回は、根元側が少し緩いのでビニールテープで塞いでおきます。

今回の接続も、両側から思いっきり引っ張っても全く抜ける気配がしないくらい頑丈に接続できています。

配線の分岐が多くなってきたら、コネクタを使ったほうがスッキリ設置できます。以下の記事で紹介しています。

余談1

今回はオスのギボシ端子を切断して、圧着していますが本来ならばスプライス端子という、今回のような用途の端子が存在しています。しかしながら、使用頻度が少ないし、わざわざ部品の在庫を抱えるのも嫌なのでギボシの雄を流用しております。

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余談2

端子台を使って配線を管理できれば嬉しいのですが、端子台の利用用途としては安定して固定できる場所での利用が前提なので端子部分が露出してしまっています。

端子台を使う場合は端子台が露出しないようにケースに入れて利用する必要がありそうです。

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余談3

5年前ぐらいに見つけたこちらの記事を読んでから、実際に使い続けてきました。

この作者の方法は、分岐に取り付けるギボシの向きが私とは逆です。

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