概要
インタークラーウォータースプレーを取り付けました。
インタークーラーウォータースプレーは、ICWSとも略されるようです。
サーキットを走る人にとっては冷却装置としてコスパの良いカスタムになっていてたくさんのカスタム事例が記事に上がっています。
リアのウォッシャーホースを流用することで、2時間程度で作業は終わると思います。(私は試行錯誤しまくったのでまる1日かかりましたが)
どの程度やるか
本格的に水による冷却をやろうとなると、4Lといったタンクをトランクに設置したりしてあちこちにmノズルを設置して、スプレーを定期的に噴射したりするような回路を作ったりするのが良さそうです。例
しかしながら、そこまでガチでサーキット走行をするわけではないので今回はお手軽な感じで冷却効果アップを狙っていきます。
まず、冷却対象に関してですが、インタークーラー(圧縮された空気の冷却用)とラジエター(エンジン冷却水の冷却用)があります。今回は簡単に設置したいのでインタークーラーのみをターゲットにします。
前に乗っていたインプレッサGDBには純正でインタークーラースプレーが付いていたのでまずはインタークラーを冷やす方が重要かなという思いがあります。
インタークーラーの温度は何度くらい?
例えば、ダクトの吸入温度が摂氏30度で、1.0(×100kpa)をかけたときには、摂氏123度ぐらいになってしまいます。
サーキットで全開走行を長時間行うとインタークーラーはかなりの熱を持つことになりそうです。
吸気温度とエンジン出力は密接な関係がある
空気は冷えるほど密度が上がるので、それによって酸素が吸気温度を下げたほうが良いというのは定説ですが、
では、なぜ吸気温度が下がるとエンジン出力があがるのか?
- 空気の密度の増加:吸気温度が低いと、吸気中の分子の運動エネルギーが低くなります。これにより、吸気中の分子が互いに密集し、空気の密度が増加します。高い密度の空気は、燃焼室により多くの酸素を供給し、燃料との混合物が濃くなります。これにより、より多くの燃料が燃焼し、エンジン出力が増加します。
- クーリング効果:吸気温度が低いと、燃料と空気の混合物が冷却される効果があります。冷たい吸気は、燃焼過程において燃焼室内の温度を下げる役割を果たします。これにより、過度の熱が生成されず、エンジン部品への過度な熱の影響を軽減し、エンジンの安定性と寿命が向上します。
- 爆発の効率化:低温の吸気は、燃焼プロセスを効率的に制御しやすくします。燃焼はより均一に進行し、爆発が安定し、エンジンの出力が向上します。高温の吸気の場合、異常な燃焼やノッキング(異常燃焼音)のリスクが高まり、エンジンの出力を制限する必要があります。
- ターボチャージャー効率の向上:一部のエンジンはターボチャージャーを使用して吸気を圧縮します。低温の吸気はターボチャージャーの効率を向上させ、より多くの空気をエンジンに供給できるようにします。これにより、エンジンの出力が増加します。
どの程度のトルクや馬力に差が出るのかを表したグラフをこちらのブログで掲載されているので引用しておきます。
例えば、上記のグラフからは20度から45度になるとトルクが5%落ちます。逆に20度から10度に下がるとトルクが1%上がります。
吸気温度を下げることはエンジンのパワーアップをすることと同等です。
どうやって設置するか?
スイスポを買ってすぐにワイパーを撤去してあり、リアのウォッシャーは使わない状態になっているので、リアのウォッシャー液を流用したいと思います。
リアワイパーは撤去してありますが、ウォッシャーのホースは残したままになっているのでスイッチを操作するとワイパーは無いのにウォッシャー液だけが出てカッコ悪い状態になってしまいます。
買ったもの
ホース
まずはホースを買います。欲しい部材は、ホース自体と2分岐、ウォッシャーノズルです。このセットであれば一通り入っているので一旦これを買います。
ノズル
上のセットに入っているノズルを使ってみたのですが、水が飛び出る方向を調整できなかったです。そして、取り付けた場所からは角度が浅すぎるのでコアに水が当たりませんでした。しょうがないので、スプレーの方向が変えられるノズルを買いました。(上のホースセットより高いです)
逆流防止弁
ウォッシャータンクの水位より下にノズルを設置することになるため、サイフォンの原理を発動させないようにするために逆流防止弁によって空気を入れるようにします。
タイラップ
ホースを接続しているコネクタがゆるいので抜けちゃいます。タイラップでしっかりと留める必要があります。
取り付け方法
フロントバンパーを外します。参考
右フロント下にウォッシャータンクがあります。写真において左の方向に2本、ウォッシャー液のホースが伸びています。フロント用とリア用になります。
ポンプがリアとフロントそれぞれ付いています。
2本のホースがまとまっています。辿っていくとどっちがリアのホースがわかります。
右フロントタイヤの上辺りです。奥にあるビニテが巻いてあるホースがリアに伸びるウォッシャーホースです。このあたりでぶった切ります。
買ったホースを出します。
もとからついているウォッシャーノズルです。抜けないようについている返しがとても硬くて全然動かないので意味がないです。
ウォッシャーノズルを取り付けるために穴を開けます。まずは下穴をドリルで開けます。
インタークーラー外周にあるシュラウドの上に開けました。ちょうど凹みが2箇所あるので、そこのできるだけ前の方に穴を開けます。
穴はステップドリルで広げます。どの程度広げるのかを確認しておきます。
板の厚さも1mm程度にしか対応していなく、シュラウドは2mmぐらいあるのでカットしてみます。
取り付けてみました。
見た感じはそれっぽく付いています。
ホースを繋げて水を出してみました。ほとんどシュラウドの縁に当たってます。縁に当たって、水が弾け飛んで、それが霧状になっていました。まぁ、走行中ならそれで問題ないですが停車中にスプレーするとほとんどインタークーラーに水が当たりません。
仕方がないので、Amazonで約1000円の方向を変えられるノズルを買いました。これでもギリギリでした。
これなら、良い感じにコアに水が当たるようになりました。
取り付け後の動作はこんな感じです。
新しく買ったノズルのほうが細いので、最初に開けた穴が大きすぎて新しいノズルが固定されません。仕方がないのでホームセンターで以下のアルミのステーを買って固定しました。
このステーに行き着くまで、色々な取り付け方法を試行錯誤しました。。。。最終的には最初に開けた穴を有効活用できるステーで良かったです。
ステーは以下のように使いました。横幅、穴の場所がピッタリ合致します。このステー自体をボディに固定したいところですが、固定するための穴が無さそうなので、この状態で運用してみます。
できるだけ多くインシュロックでホースなどは巻き付けていきます。
普通にホースを取り付けるだけだと、サイフォンの原理が発動して、水が出っぱなしになってしまいます。
そこで、ホースの頂点となる部分に逆流防止弁を取り付けました。近くのアクアリウムのお店で400円でした。これまた、アマゾンで買った方が安いのでショックです。
逆流防止弁は空気を吸うのであまり汚れない所に設置して、ブラブラしないようにしっかりと固定しておきます。
取り付け後の写真です。
(インシュロックが足りていないので撮影後にインシュロックでコネクタ部分の抜け止めを追加しました)
右がセットに入っていたノズルで、左が後から買った2つで1000円するノズル。
ウォッシャータンクの水は一旦テストのときに全部使い切って、水道水を入れ直しました。その後にアルコールを添加しています。
ウォッシャー液は、基本的には凍らないことと洗浄成分を含む事が普通なのでエタノールと表面活性剤が入っているようです。
水道水だけを入れていて、長期間放置をすると水が腐って目詰まりするケースがあるらしいのでエタノールを少し入れてあります。
まとめ
- インタークーラーウォータースプレー(ICWS)を取り付けました。
- 材料のお値段は約3,000円でした。
- 油温、水温を下げるためにラジエターにもかかるようなスプレーも作りたいと思いました。
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