zc33s燃料ポンプリコール

メンテナンス

概要

スズキから重要なリコール情報が発表されました。ZC33S型スイフトスポーツの燃料ポンプのインペラに不具合のリスクがあることが判明し、対象車両のオーナーには無償修理が実施されます。

このリコールは走行中のエンストという重大な安全リスクに関わるため、対象車両をお持ちの方は早急に対応することをお勧めします。

公式リコール情報:
https://www.suzuki.co.jp/recall/car/2025/0529

リコール詳細

リコール開始日令和7年5月30日
不具合の内容低圧燃料ポンプにおいて、燃料によるインペラ(樹脂製羽根車)の膨潤量の評価が不十分であったこと、及びインペラとポンプケースのクリアランスが不適切だったため、燃料の成分により膨潤したインペラがポンプケースと接触することがあります。そのため、燃料ポンプが作動不良となり、最悪の場合、走行中にエンストに至るおそれがあります。
改善の内容全車両、低圧燃料ポンプを対策品と交換します。

不具合の詳しい説明

この不具合は、燃料ポンプ内のインペラ(羽根車)が燃料の成分によって膨張し、ポンプケースと接触してしまうことが原因です。インペラは樹脂製のため、特定の燃料成分に長期間さらされることで徐々に膨潤(膨らむ)する性質があります。

設計時にこの膨潤量の評価が不十分だったため、膨潤したインペラがポンプケース内壁と接触し、燃料ポンプの動作に支障をきたす可能性があります。症状が進行すると、燃料供給が停止し、走行中にエンジンが停止する危険性があります。

対象車両

車名型式通称名リコール対象車の車台番号(シリアル番号)の範囲
及び製作期間
リコール対象車の台数備考
スズキCBA-ZC33SスイフトZC33S-100043~ZC33S-132872
平成29年8月9日~令和2年4月14日
32,798商品名
「スイフトスポーツ」
4BA-ZC33SZC33S-400001~ZC33S-423966
令和2年4月7日~令和4年4月20日
23,948
合計56,746 

車台番号の確認方法

ご自身の車両が対象かどうかを確認するには、車台番号(フレームナンバー)をチェックする必要があります。車台番号は以下の場所で確認できます:

  • 車検証:最も確実な方法です
  • 運転席側のダッシュボード:フロントガラス越しに見える位置
  • エンジンルーム内:ストラットタワー付近のプレート

対象期間は2017年8月から2022年4月までに製造された車両で、合計56,746台が該当します。これはZC33S型スイフトスポーツのかなりの割合を占めているため、多くのオーナーが対象となる可能性があります。

リコール通知書が届きました

実際に対象車両を所有している場合、スズキから封書でリコール通知が送られてきます。私の車両も該当していたため、通知書が届きました。

スズキからのリコール通知封書

封書の中身は、Webサイトに掲載されている内容とほぼ同じですが、個別の車両情報や最寄りの販売店情報なども記載されています。

リコール通知書の内容

修理の詳細と準備事項

リコール修理には約1.5時間の作業時間が必要とのことです。燃料ポンプの交換作業は以下の手順で行われます:

  1. 車両をリフトアップ
  2. 燃料タンクの取り外し
  3. 燃料ポンプユニットの交換
  4. 燃料タンクの再取り付け
  5. 動作確認

修理前の準備

修理を受ける前に、以下の点にご注意ください:

  • 燃料を半分以下に減らす:燃料タンクを取り外す作業があるため、ガソリンが半分以下になっている状態が望ましいです
  • 事前予約が必要:作業時間が長いため、必ず事前に販売店に連絡して予約を取りましょう
  • 必要書類の準備:車検証を持参してください

燃料タンクを下ろしての作業となるため、ガソリンの残量が多いと作業が困難になります。修理予約前に燃料を消費しておくことをお勧めします。

参考動画

SWK(スイフトスポーツ専門チャンネル)でもこのリコールについて詳しく解説されています。実際の修理内容や注意点について分かりやすく説明されているので、ぜひご覧ください。

よくある質問(FAQ)

Q: 修理費用はかかりますか?

A: いいえ、リコール修理は完全無償です。部品代、工賃ともにスズキが負担します。

Q: 修理を受けないとどうなりますか?

A: 走行中にエンジンが停止する可能性があり、非常に危険です。高速道路での走行中にエンストが発生すると重大事故につながる恐れがあるため、必ず修理を受けてください。

Q: 症状が出ていなくても修理は必要ですか?

A: はい、症状の有無に関わらず対象車両は全て修理が必要です。不具合は徐々に進行するため、現在問題がなくても将来的にリスクがあります。

Q: 中古車で購入した場合も対象になりますか?

A: はい、車台番号が対象範囲内であれば、中古車でも無償修理の対象となります。現在の所有者に関係なく、車両に対するリコールです。

まとめ

ZC33S型スイフトスポーツの燃料ポンプリコールは、安全に直結する重要な修理です。対象車両をお持ちの方は、以下の点を確認して早急に対応してください:

  • 車台番号で対象車両かどうか確認
  • 最寄りのスズキ販売店に修理予約
  • 修理前に燃料を半分以下に減らす
  • 必要書類(車検証、通知書)を準備

リコール修理は完全無償で、約1.5時間で完了します。走行中のエンストという重大なリスクを避けるため、対象車両の方は必ず修理を受けるようにしましょう。

スイフトスポーツは多くの愛好家に愛される車両です。安全に長く乗り続けるためにも、このリコール対応は欠かせません。不明な点があれば、遠慮なくスズキ販売店にお問い合わせください。

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