概要
Advan Racing RG-4を取り付けたのですがバルブコアのピンの戻りが悪くてエアーを充填した後に空気が抜けっぱなしになる現象になるときがある問題がありました。
よくよく調べてみると、バルブコアが問題っぽくて簡単に交換できることがわかりました。
バルブコア(ムシ)は、タイヤの空気圧を維持する重要な部品です。適切な選択と管理は、車両の安全性と性能に直結します。
本記事では、バルブコアの種類、選び方、交換方法について詳しく解説します。
バルブコアの種類と素材
バルブコアは主に以下の素材で構成されています:
- 本体:黄銅またはステンレス
- パッキン:PTFE(テフロン)またはシリコンゴム
- スプリング:ステンレス
色による分類
バルブコアは色によって用途が異なります:
- 黒色:標準タイプ(乗用車、バイク用)
- 赤色:高圧用(トラック、バス用)
- 白色:さらに高圧用(特殊車両用)
- 緑色:特殊用途(主に配管設備用)
黒の例
赤の例
耐熱性による分類
- 標準バルブコア(黒色):
- 使用温度範囲:-30℃~100℃
- 瞬間耐熱温度:150℃
- 耐熱バルブコア(赤色):
- 使用温度範囲:-54℃~140℃
- 高性能車やレース用車両に適している
バルブコアの選び方
- 車両の用途:一般的な乗用車なら標準タイプ、高性能車なら耐熱タイプ
- 使用環境:極端な温度変化がある場合は耐熱タイプを選択
- 素材:一般用途なら黄銅製、長寿命を求めるならステンレス製
- パッキン:一般用途ならシリコンゴム、過酷な条件下ではPTFE
- 適合性:ホイールやバルブステムとの互換性を確認
- 品質:信頼できるメーカーの製品を選択
バルブコアの交換
交換頻度
- 一般的な目安:1~2年ごと
- 走行距離による目安:3000km~5000km
- 使用環境や頻度により早めの交換が必要な場合あり
必要な工具
- 虫回しドライバー:バルブコアの脱着用
- トルクドライバー:適切なトルクでの締め付け用
トルク管理
- 適正締付トルク:0.29N・m~0.4N・m
- 0.4N・mは約4.08 kgf・cm、または約3.54 lbf・inに相当
- 感覚的には、ネジが軽く締まり始めてから約1/8回転程度の力
トルクを正確に管理したい場合は以下のものを買ったほうが良いです。トルクレンチだと0.4Nmといった小さいトルクには対応していないので。
交換手順
タイヤの空気を抜く準備
タイヤを車体に装着したまま行う場合は、ジャッキアップを行います。

タイヤの空気を完全に抜く
バルブの部分を押し込んで、空気を徐々に抜きます。これだと時間がかかるのでバルブコアを少し抜くと隙間から勝手に空気が出るようになります。

虫回しドライバーでバルブコアを取り外す

新しいバルブコアを取り付ける
左が国産の新品。右が元からついていた調子が悪いバルブコア。微妙に形が違います。

トルクドライバーで適切なトルク(0.29N・m~0.4N・m)で締め付ける
この力加減が絶妙です。強すぎてはいけないし、弱すぎてはいけない。
値段は高くないので、トルク管理付きのドライバーを買ったほうが良いです。普通のトルクレンチだと計測するトルクが小さすぎて計測できないです。
タイヤに空気を入れ、エア漏れがないか確認する
空気を充填します。
私は充電式の以下のものを使っています。
注意点
- 締めすぎると部品が破損する可能性があります
- 緩すぎると空気漏れの原因となります
- 専用工具を使用し、適切なトルクで取り付けることが重要です
適切なバルブコアの選択と管理は、タイヤの安全性と性能維持に不可欠です。定期的な点検と交換を心がけ、車両に適したバルブコアを使用することで、安全で快適な走行を楽しむことができます。
こちらでもバルブコアの製品の重要性を仰ってます。
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