ギボシ端子圧着のコツ【道具と資材選びが重要】

入門・基本

概要

  • Web上にはギボシ端子の作り方はたくさん紹介されています。この記事では 私がそれらの記事を実践した経験をもとに、より高クオリティなギボシ端子の圧着をするコツや注意点を紹介します。
  • 端子を作るときの注意やコツを心得て、安定した電気信号の伝達を行えるようにしましょう。
  • いちど配線した線が、断線したり不安定な接続になったときにはその特定と修理がとても大変なので一発で完璧な配線を作りましょう。

問題

誰もが1度は経験したことがあると思います。

  • 配線したLEDのがちらつく
  • 一部のスピーカーから音が聞こえなくなった
  • 調子が悪いところを叩くと直る
  • ドラレコの電源が入らないときがある

これらはおそらく電気配線の接続が切れかかっていることが起因している問題です。

配線を擦るときに問題になるのは、自分で加工するであろうギボシ端子の部分です。接続が切れかかっている配線は、少しでも動かすと復活したりしてしまうので、一度配線を行ったら問題の特定が困難です。

問題を探すより、配線をし直したほうが早いケースが有るくらいです。

それならば、配線で問題が起きないようなコツを心得ておきましょう。

エレクトロタップの問題

エレクトロタップ
  • 場所を取るから配線周りがゴテゴテする。
  • 接触面積が少ない。
  • 高額
  • 取り外したときに、既存の配線の被覆が裸になる。(切り傷の状態になるので、そこが他と接触することを考えると恐ろしい)
  • 圧着して固定するのですが、その圧着を開封する方向に力がかかっているので、車の振動などで開封する恐れがある。

という理由から、使うのを避けたほうが良いです。楽で良いので、私も当初は使っていましたが、問題が多いので全部ギボシに作り変えました。

特に、接触面積が少ないのは問題で、電流は太い線ほど抵抗が少ないので、接触面積が少ないとそこがボトルネックとなってしまいます。いくら太い線を使っても無意味になります。

エレクトロタップを多用している配線を見ると、初心者がやったんだろうなという感じがします。

エレクトロタップを多用している配線を見ると、初心者がやったんだろうなという感じがします。

道具と資材

道具と資材はケチってはいけません。

道具と資材をケチったとしても節約できる金額は微々たるものです。1,000円とか2,000円のレベルですので良いものを揃えましょう。

(エアロに10万とかマフラーに10万とか悩むのと比べて桁が3つぐらい違いますw)

私は、車のメンテナンスを開始した当初はギボシ端子をちゃんと圧着できる確率率が5割くらいでした。しかし、道具と資材をちゃんとしたものにしてからは 失敗したことは無いです。

道具

圧着ペンチは、単体で1500〜2000円ぐらいするものが良いです。以下の2点が最低限のおすすめです。

フジ矢 万能電工ペンチ(ファストン端子・裸圧着端子両用) 刃部【切断・皮むき】研磨仕様 FA106
【用途・特徴】 ファストン端子・裸圧着端子の圧着、被覆線のストリップ作業、電線の切断がこれ一本で可能です 小ネジ・ボルトの切断も可能です 刃部を研磨仕上げしており抜群の切れ味です グリップ部に独自の2重成型を採用し、作業時の負担を軽減します...
【Amazon.co.jp 限定】エーモン(amon) 電工ペンチ 全長約255mm 4960
■クルマの電装品取り付け、配線作業の必需品 ■裸端子・差込端子・圧着端子の圧着作業に ■コード、ボルトの切断、コードの被覆取りに ■ケーブルカッターとコードストリッパー部はダイヤモンド研磨仕上げで切れ味が良い

圧着のみを行うペンチが存在していますが、ギボシ端子の取り付けの際には以下の3つのことを行うのでこれが1本のペンチで行えると無駄に道具が増えなくて良いです。

  • 切断
  • 被覆を剥がす
  • 圧着

上記の道具であれば薄いので場所もあまり取りません。1本買えば、DIY擦る人にとっては一生モノだと思いますので、500円〜1000円の物は買ってはいけません。

ちなみに、↓は買ってはいけません圧着ペンチのクオリティが低いです。ギボシ端子の素材のクオリティも低いです。今後、一生圧着することが無いのであれば、このセットでよいかと思いますが、このブログの記事を見ている時点で意識の高い人だと思います。今後、多数の圧着をすることになると思いますのでこれを買うことをおすすめしません。このセットを買ってギボシ端子を圧着すると、失敗ばかりなので苦手意識が生まれてしまうでしょう。。。

【Amazon.co.jp 限定】エーモン(amon) ターミナルセット(中) 電工ペンチ付 4959(同等品E2)
■よく使う端子やコネクターをセット ■中身がよく見える透明ケース入り ●ギボシ端子/平型端子/クワ型端子/丸型端子 【使用可能電力】 DC12V・200W(MAX) DC24V・400W(MAX)

どのようにクオリティが低いかといいますと、まず2枚のハサミの留め具がゆるいのですべての操作がちゃんと行えません。被覆が1発で剥けなくてガシガシ何回も握ったり、線をくるくる回したりする必要があります。断線も綺麗に行うためには気合が必要です。

左が安い圧着ペンチ、右が普通の圧着ペンチです。大きさ、厚さ、刃の鋭さなどが全然違います。写真では分かりづらいですが。

ギボシ端子

以前私が買ってよかった日本製商品の在庫がなくなっているので別のを探しました。

エーモンの評価は良さそうなのでこれでも良いのですが、直近で値段が3倍になっているのでおすすめしません。また、以前エーモンのギボシ端子を買ってクオリティが低かったことがあったので信用できません。しかも割高です。

なかなか、説明文とレビュー内容からは判定が難しいですが、以下の商品は大丈夫そうな気がしています。

■ハイクオリテーギボシターミナル4点セット日本製(ギボシオス・メススリーブオス・メス)
■接続の際は専用の電工ペンチを使用し、確実にかしめてください。かしめ不良はコードが外れたり、ショート、発熱のおそれがあります。 ■適合電線以外のコードは使用しないでください。 ■バッテリーからのプラス電源(+)コードには必ずメス端子、スリー...

中華製の安い端子を使ってはいけません。端子が柔らかすぎて、圧着時に変な潰れ方をします。また、セットになっているビニールの絶縁被覆のクオリティが低くて固くて抜けなかったり接続しずらかったりします。

ちゃんとしたギボシは接続したときに小さな引っ掛かりで「カチッ」と音がします。しかし、クオリティの低いギボシは剛性が低いので「むにゅっ」っした感じで入ります。

コード

私は普段、0.5sqの線を使っています。ギボシ端子の大きさに対して大きすぎず小さすぎず、十分な電流容量を持っているからです。

エーモンのコードはしっかりしているので大丈夫です。ダブルコードを買っておけば、2本一気に配線したいときに使えますし、割けば赤と黒それぞれの配線に使えます。

【Amazon.co.jp 限定】エーモン ダブルコード(赤/黒) 0.50sq 6m (平行線 配線コード電線 延長ケーブル ハーネス) 4942
■耐熱、耐油、対衝撃、難燃性に優れています ■保管しやすく、もつれない樹脂製リール採用 ■コードホルダー付で余ったコードをスッキリ収納

クオリティーの低いコードを買うと被覆の厚さが薄かったり柔軟性がなかったりします。また、導線の太さがちょっと遅かったり導線がモロかったりします。

実践

しっかりした道具が揃ったら、以下の記事で圧着の方法を解説しています。

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