【基本】ギボシ端子の圧着方法

入門・基本

概要

ギボシ端子の圧着が成功するかは、道具とギボシ端子の資材で9.5割方決まります。道具と資材に関しては以下の記事にまとめてあります。

圧着方法

圧着方法を写真で説明します。圧着は3ステップです。

1. カット

保管しているときに、先端が酸化してしまったり、動線が汚れていたりする可能性があるので、その可能性が排除できない限りカットしておきます。

細かいですけど、配線のリスクを無くすための技です。

ちゃんとした圧着ペンチであれば、綺麗に1発ですっぱり切れるはずです。

すっぱり切れる

2. 被覆剥がし

被覆を剥がした動線は、折り返して2重にするので圧着部分の2倍の長さにします。

やり直せるので、何度かトライして自分のギボシの長さにあった長さを見つけておきましょう。

その際に、目安となる定規的なものを見つけておきます。

以下の写真のように、私の場合はペンチの左端からM2.6の穴の中心までの距離を剥げばちょうど良い長さとなります。

被覆をはぐときには、なぜかペンチの向きによって剥きやすい方向があります。このペンチの場合はラベルのない方向からラベルがある方向に線を入れると剥きやすいです。

この時点で、スリーブを入れるのを忘れないようにしましょう。私は1割ぐらい入れ忘れます。。。

3.圧着

先っぽを折り返して2重にします。この際に、被覆をむいた所の先は拗じらないようにしてください。

ねじることによって、ギボシの端子との接触面積が減ってしまうためです。

動線の部分を、端子の一番細いところに差し込みます。このように、ピッタリになるのが理想です。

線の部分を折り返したことによって、差し込んだらある程度摩擦があるので抜けてきません。抜けてこないと、次の圧着のときに楽です。

細い部分を圧着します。0.5-0.75の一番細い所に入れて、握り込みます。念の為、端子の前後に1mm程度移動して無駄なたるみがないように圧着しておきます。

先端から遠い方を圧着します。0.5sqの場合は3.0のところで圧着するのがちょうどよかったです。個々の圧着は力を入れすぎると被覆が剥けてしまい、動線が露出してしまう可能性があるのでそこそこの強さに控えておきましょう。

結果的に、線の根本側の被覆が少し先端側に残っているのが理想です。こうすることで、線を引っ張ったとしても被覆の部分が引っかかって抜けにくくなります

ここまで、ちゃんとした道具とちゃんとした端子の資材を使えば思いっきり引っ張っても抜けないぐらい強固に圧着できているはずです。

最後に、スリーブをつけて完成となります。今回は雄側を例に取って圧着作業してみました。基本的な手順は一緒です。

ここでコードの被覆のクオリティが重要になります。被覆の柔軟性がなかったら、すぐに破けて抜けてしまいます。

今回の制作物はこちらです。別の記事で、このコードを分岐させるケーブルにします。

まとめ

  • ちゃんとした機材、資材を使えば強固で信頼性の高いギボシ端子を作れます。
  • エレクトロタップに卒業できます。

綺麗に圧着できない場合は、ギボシ端子の資材または工具に原因があります。上手にできないのは不器用なのが理由ではありませんので大丈夫です。ちゃんとした工具と資材を揃えればしっかりとしたギボシ端子を作れます。

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