概要
前回の記事で荒く加工したグリルの仕上げを行います。
前回の記事はこちら。
下地を整える
塩ビ板を切って加工する方法や、パテで整形する方法など色々ありますが、私は以下のテープを使っている人が居たのでそれに習うことにします。
理由は、塩ビ板だと局面の処理が難しいのと波打ってしまうからです。また、パテの整形では下地の素材自体が柔らかいので割れてしまうおそれが高いからです。
いきなり上からテープを貼ろうにも、接地面積が少ないです。接地面積を出すためにもある程度下地加工して作って置かなければいけなさそうです。
パテで埋めようと思っても、パテをくっつけるところがないのでまずは土台を作ります。土台は適当な塩ビ板っぽいものをホームセンターで買ってきました。
切ります。確か、3cmぐらいの幅だったと思います。汚くなってしまってもOKです。見えないところになります。
グリルを取った表面はマルチツールのサンダーで削ったので綺麗なのですが、端っこの部分に薄い樹脂がついたままになってしまっているので金ヤスリで削って綺麗に整形します。
しかも、微妙に垂直じゃなくて、裏にかけて広がっています。そうれだとパテが奥まで入りづらいので垂直になるように削ります。結構大変です。
マルチツールでやると樹脂が溶けてしまうので手でゆっくりやっていきました。
整形前
分かりづらいですが、整形後です。
次に、先ほど切った塩ビの板の表面を紙やすりで削ります。パテや接着剤の足付けのために表面積を大きくするためです。
そして、原寸合わせをしながら5cmぐらいに切って貼り付けていきます。
貼り付けた後は以下のような見た目になります。
グリルの上の口、下の口、全体的に行います。上野開口部の上側は、裏側のクリアランスが少ないので施工はしませんでした。後ほど、ダクトテープで裏から保持します。
厚さもバラバラなので適当に行います。ボディまでのクリアランスは結構広いの出過ぎても大丈夫です。
これで土台が完成しました。
次に、平面になるようにパテをつけようかと思いましたが、強度が出づらそうなので、別途ちょっと厚めのペット板を買ってきて、穴となっている部分を粗く埋めます。
今度は1cmぐらいの細さにペット板を切ってボンドで貼り付けます。
厚み的に確か1.5mmぐらいだった気がします。1.5mmのペット板は結構厚くて切るのが大変でした。カッターでは切れないので家にあったアクリル用のカッターで頑張って切りました。
小さなところも、強度のためにできる限り埋めます。
パテ埋め
次に、パテ埋めです。3年前に家の補修で利用した実績のある以下のパテを使います。
このパテは説明書が分かりづらくて「硬化剤」の量を間違えてしまいました。確か規定の1/4ぐらいでした。本来なら、10分ぐらいで固まるはずななのに一向に固まりません。時間が経てば固まるかと思いましたが、2週間経っても固まりませんでした。
水分の蒸発による硬化ではなく、完全に化学変化による硬化です。時間を置いても硬化はしません!写真で見ても、色が薄いです。本来はもっと水色になるべきです。
なので、悲しいですがやり直します。全部パテを剥がしました。ウエスやヘラでこすり取りました。
無駄に2週間も待ちました。しかも一度ついたパテはおそらく固まらないので土台が弱くなってしまうおそれがあります。(2ヶ月たった今でも問題ないので大きな問題はなさそう。)
Amazonの書き込みを見ると、「ベース材の方も取る前に混ぜたほうが良い」とか、「硬化剤はベース剤の量に対して少なすぎる」といった書き込みがあるので、ちょっと硬化剤を多めにして塗ってみました。
そしたら、今度は逆にパテを塗りつけている最中にすでに硬化しました。硬化に5分とかからなかったです。硬化すると、めちゃめちゃ固くて金属のヘラでわろうと思っても割れないくらいです。
石みたいです。
硬さを理解できる動画
研磨
耐水ペーパーで研磨していきます。
後ほど上から傷防止テープを貼るのでテープが貼れそうなぐらいの凹凸になっているならばだいじょうぶです。ザラザラの度合いも、ミッチャクロンを塗るのである程度荒くても大丈夫かなと思います。
樹脂の表面も含めて、最終的には400番ぐらいまでやりました。
テープを貼る
この、幅26mmが絶妙にフィットします。
丸まってしまう癖が付いてしまっているので取り付け前には数日前から真っ直ぐにして放置しておいてできるだけ曲を取ってから施工したほうがやりやすいです。
ドライヤーで暖めると癖が取れたり、曲げやすいようです。今回のグリルぐらいの緩い曲線だと夏にやる分には常温で問題ありませんでした。
断面図はこんな感じになってます。
ミッチャクロンを刷毛で塗って軽く乾燥させてから取り付けていきます。
傷防止テープの端っこは直角ではなくて斜めに切ることになるので調整しながら良い感じの角度に切ります。
端っこは常温では綺麗に曲がりませんでした。ドライヤーやヒートガンで温めながらやれば隙間が小さくできそうな気がします。
また、右下の角部分はどうしてもミリ単位の調整が難しいのでこんな感じの汚さになります。後ほど調整して目立たなくします。
綺麗に曲がりますし、波打ちは無いです。
こちらの左上の端っこも少し隙間が開いてしまいました。
左下の処理もちょっと汚いです。長さだけではなく、断面を垂直ではなく斜めにカットしないと綺麗に合わないので、この後の調整で処理します。
細かいところを注目しなければ良い感じです。
グリル下側の開口部はこんな感じです。
テープで目隠し&補強
グリルの下開口部、上側は幅が広いので傷防止テープでは幅が1/3ぐらいなので足りません。そこで、テープを張って目隠しをします。どうせ上部は普段は見えないので大丈夫です。
ホームセンターで以下のようなテープを買ってきました。
パテ部分の白色が目立っていましたが、テープを張って目立たなくなりました。
開口部上部の裏側もテープで補強しておきます。
グリル開口部の下側、向かって左側の部分も厚みがあって傷防止テープの幅が足りないのでテープを貼ります。
このあと、重要なのは「マスキングテープでしっかり圧迫して固定すること」です。
私は、上側に貼った傷防止テープが垂れてきてしまいました。両面テープは接着直後に長時間圧迫しておくことが重要なのでしばらくはマスキングテープで圧迫固定しておきましょう。
隙間をシーラントで埋める
改めて先程後回しにした、傷防止テープを貼ったときにできた端っこの隙間を確認。
ここらへんの隙間はシリコンシーラントで埋めてしまいます。なめらかになるのであまり目立たなくなります。
コーキングガンだけでもある程度綺麗になります。綺麗に処理できなかったら、ニトリルゴム手袋をはめた手で拭えばそこそこ綺麗になります。
ついでに、裏側も補強のために塗っておきます。シーラントが余りまくってしまうので頑張って使います。
接着のためと水分の侵入を防ぎます。
端っこもこんな感じで目立たなくなります。
シーラントはほとんど使いませんでした。1/5 ぐらいしか消費できませんでした。
メッシュの取り付け
仕上げにメッシュを取り付けます。樹脂製なのできれいに曲がります。
太めのインシュロックでしっかり留めます。外ですし、振動も大きいと思うので全天候型のちゃんとしたインシュロックを使います。
裏にはインシュロックで取り付けやすい縦のステーがたくさんあるのでそこに絡みつけて留めていきます。
グリルにメッシュを取り付け後
グリルをバンパーに取り付けてみたところ。
綺麗だと思います!テンションが上がります!
バンパーを車に取り付けて完了!
めちゃくちゃ時間がかかりました!!
まとめ
資材費用5,000円と6時間程度を費やして完成しました。
色々と試行錯誤をしたり、施工をやり直してたどり着いたので大変でした!
純正グリルのSマークがなくなって空気の取り入れ量が増えたはず!
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